鑑定・鑑別・宝石学教室



間違いだらけの宝石選び


2009/10/16
「ルビー、サファイヤの加熱・非加熱」についての二つのテーマ

鑑別業をしていると、時々矛盾を感じる時があります。

その一つに、普通に鑑別依頼を受けたコランダム(ルビー、サファイヤ)の中に 「これは非加熱ではないかな?」 と思われる石を検査する場合があります。
依頼主にその事を連絡すると、ほとんどの場合 「もう売れているので非加熱の鑑別書はいりません」 と言う返事が返ってきます。

価値的に見てもかなりの違いがあるにも関わらず、その非加熱であろう石は 「通常加熱がなされています」 と言うコメントとともに一般の加熱石と同じ評価を受けなから、ほとんどの場合、永遠にこれから先、見過ごされてしまうでしょう。

まことにもったいない話しだと思いますが、大半の宝石屋さんがその宝石がお客様に売れてから鑑別書を作るためにそう言う矛盾が生じるのも仕方が無い事だと思います。
たとえ販売価格が決まった後でも何か方法がないものか悩んでいる鑑別屋は僕だけでは無いと思いますが・・・
◇ ◇ ◇
もう一つのテーマとして・・・ 「タイ・バンコク発の鑑別書にはご注意を!」

本社をヨーロッパに置く鑑別機関はじめ数社の鑑別機関がバンコクに支社があります。これらの鑑別機聞か発行しているコランダム(ルビー、サファイヤ)の非加熱表示はほとんどのものが日本とは認識が異なります。

それらは本社で作成される事は無く、バンコクで発行されているようです。 それらの鑑別機関は数百度で加熱された石(低温加熱)に対して非加熱として表示しています。

現在、日本では低温加熱コランダムは全て加熱処理として扱われています。
また国内の全鑑別機関においてはコランダムの非加熱鑑別書には各種分析報告書を添付する事も義務づけられています。

コランダムの加熱・非加熱の検査技術は日本は世界でもトップクラスであります。

今後タイ・バンコクにある鑑別機関か発行したと思われるコランダムの非加熱鑑別書に関しては普通の加熱コランダムとしてお買い求め下さい。
 


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