Q14.宝石の加工について教えて下さい。
A.一般に、宝石の原石は、カットされ、研磨されたのちの、ルース(裸石)の状態で輪入されます。 この時点で、宝石そのものの美しさは引き出されています。 つぎはいよいよ、GEM(宝石)をJEWELRY(宝飾品)に変える作業です。 指輪にするのか、ネックレスにするのか、それともイアリングやブローチにするのか。 どんなデサインがいいだろう。 個性的なものにするか、それとも飽きのこないシンプルなものにするか。 大切な作業です。

やりかたは大きく分けてふたつ、既製のキャスト(空枠)に組み込むか、オーダーメイドの手作り枠にするか。

スーツを新調するのに、店に売られている既製のスーツを買うのと、じぶんのからだの特徴に合わせてオーダーメイドする、ふたつのやりかたがあるのといっしょです。

キャッツアイやスタールビーのように特殊な光の効果をもつ宝石を最高の状態でセットしたいときや、特別高価な宝石を加工するとき、オリジナルなデザインを使いたいときなどは、オーダーメイドされます。 かなりの程度、思いのままにやれますが、ただ、ひとつひとつ人間の手でつくっていく訳ですから、当然、手間と費用がかかります。

一方、既製のキャスト枠は、鋳造法で作られています。 その方法では、同じものを大量に生産することが可能です。 したがって低いコストで済みます。 時間も節約されます。 それに日本の鋳造技術は、いまや世界でもトップクラスです。 デザインや大きさの種類も豊富ですし、現在は、やはりこの既製のキャスト枠に組み込むやりかたのほうが主流となっています。

実際のキャスト選びでは、石の大きさに合ったキャスト枠を選ぶことがだいじです。 また、素材である宝石とそれを支えるキャストとのバランスもだいじでしょう。 いい素材なのに、キャストが粗雑なら、台無しです。 それから良い品質の宝石は、石そのものに注意が集中し、また飽きがこないような、シンプルなキャストを用いたぼうが好ましいでしょう。 逆に、アクセサリーとして楽しんだほうかいいと思えるようなものは、デザイン性がポイントになるでしょう。

メインの石の脇に小粒のダイヤモンドをあしらうようにデザインされているキャスト枠には、そのダイヤモンドの大きさだけでなく、品質もある程度均一に揃える必要があります。 それが全体のバランスに作用するからです。





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