Q17.真珠のつやがみるみる悪くなってきました。 いったいどうしたらいいのですか?
A.真珠のつやがなくなってきた、どうしたらいいのか、というような相談はよく受けます。 聞いてみると、真珠が好きで、常日ごろ真珠をよく身につける方たちばかりです。
その真珠を見せてもらうと、たしかにつやがありません。 業界の品のない言葉で云うところの、ボケ珠状態です。 さらにルーぺでよく見てみると、キズがいっぱい。 何年くらい使っていますかと聞くと2年くらいという答えが返ってきます。 なにか手入れをしていますかと聞くと、いいえなにもしていません、と云う方がほとんどです。 このままだとそのうちボロボロになりますよと私は云うのですが、これは意地悪ではなく、ほんとうのことなのです。

真珠は硬度の低い宝石です。 空気中のほこりでキズがついてしまいます。 なにも手入れをせずに、長いことつけ続けていると、無数のキズがついていきます。 3,4年放っておけば、もうボロボロになってしまうでしょう。 真珠はキズつきやすい宝石なのだとまず知ってください。 普段の手入れがとても大事な宝石なのです。

ほこりに対しては、他の宝石以上に神経質になる必要があります。 空気中のほこりのなかには、石英(硬度7)の微粉が含まれているのですが、硬度3〜4程度の真珠はこれに簡単に負けてしまうからです。 真珠を毎日つけ続けて、なんの手入れもしないでいることは、柔らかい肌をガラスの被片の舞う世界に晒すに等しい行為です。 毎日つけるにせよ、夜には必ずはずして、ほこりをはらう、くらいの手入れは是非してください。 乾いたやわらかい布で、ほこりをはらいます。 きつく擦ることはしないように。 ついていたほこりが擦りつけられて逆効果、キズがついてしまいます。

また真珠は、化粧品、香水、ヘアースプレー、洗剤などを嫌います。 お化粧を済ませて、髪もセットし、香水が乾いてから、身につけるようにしてください。 食器洗いのときなどは、リングをはずすこと。

真珠に汗も大敵です。 夏場の使用には注意が必要。 とりわけ手入れを徹底してください。 ほこりだけでなく、汗も拭き取ること。 汗がついたまま放っておくと、つやが損なわれます。 拭き取る際には、乾いたやわらかい布を使用してください。 そして風通しの良い、陽の当たらない場所に保管すること。
ネックレスの場合、2〜3年に1回は、糸替えすることをおすすめします。 他の宝石と一緒に保管するのは厳禁です。 擦れ合うとキズがつきます。 他の宝石とは別個に保管するようにしてください。

以上のように、真珠はたいへんデリケートな宝石です。 だから、配慮のある取扱いが求められます。 真珠をだめにしてしまって悲しんでいるひとは、真珠か好きで、身につける機会の多いひとたちばかりなので、残念に思います。 普段のちょっとした手入れさえ怠らなければ、真珠の美しさを長く保つことは可能なのですから、そのことを是非知ってほしいと思います。





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