Q20.いい宝石を安く買う方法がもしあれば教えて下さい。
A.宝石の流通システムは、他の業種とちがい、たいへん複雑です。 ひとつには製造業者、卸業者、小売業者などの区別が曖昧であること。 ブローカーの存在もあります。 それから委託販売システムが多いことも複雑さの要因です。 こういうなかでは、それが同じような品質の、同じような商品であったとしても、店によって値段がちがう、ということが起こりやすいのです。 そこで、消費者としていちばん知りたいのは、いい宝石をより安く買うにはどうしたらいいか、ということになるでしょう。

宝石にも「セール」というものがあります。 業者によっては9割引きを謳い文句にセールを行うところもあります。 けれど全商品が9割引だとしたら、これはちょっと眉つばものにちがいありません。 しかし店によっては、年に何回かの大々的なセールのときに、長期間ストックの状態にあった商品を、新しい商品と入れ替える目的で、原価を割り込んだ価格で販売することは珍しいことではありません。 同じ品質の宝石の値段が年中一定だと安心する、けれど安売りもうれしい、消費者の心中はきっと複雑です。 だから「セール」する側に、先ほど挙けたような理由があるかどうか、それをきちんと説明できるかどうかがポイントでしょう。 安くで買ったつもりが実は品質のわるいものだったと、そんなことのないよう、宝石は納得したかたちで買いたいものです。

また、常日頃から、ウィンドー・ショッピングなどで多くの商品を見て、品質を見る眼を養っておくのはいいことだと思います。 どんな品質のものが、どんな値段で売られているのか、それを知っておくことか、いい宝石を安く買う、いちばんのよい方法です。

とは云え、じっさい間題として、品質を見極める確かな眼というのは、一朝一タに身につくものではないのも事実です。 宝石の仕事をはじめたひとが、毎日宝石に接したとして、少なくとも3〜5年はかかるのではないでしょうか。 ある宝石が7割引で売られている、しかしこの品質ならこの値段は高いな、とか、逆にこの商品が7割引なら、これはずいぶん得だなとか、これは3割引でも買い得だぞ、とかそういう見極めの能力があれば、それはきっと役に立つはずなのですが、身につくのに時間かかかります。 けれど経験によってすこしずつ鍛えられていくものであることは確実なので、なるべく数多く、それも意識的に見ることは絶対に役に立つことだと思います。

おそらく、安心のためには、信頼のできる行きつけの店を決めておくのもいいかもしれません。 眼の肥えた友人から紹介してもらうのもいいでしょうし、じぶんで探していくなかでいいと思った店に決めるのもいい。 そしてそこで、宝石に関するトータルな質問のひとつひとつに答えてくれたり、最新の買得情報を教えてくれたり、アフターケアーなどの相談にもきちんと答えてくれる、そんな店員さんを見つけることは、きっとプラスになるはすです。





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