Q25.宝石のニセ物って?
A.宝石は一般に、本物かニセ物かと言う言葉で表現されますが、本物とは天然宝石のことであり、ニセ物とは天然宝石以外の人工的に作られた合成宝石や、天然宝石であっても価値の低い宝石が価値の高い宝石に模倣された場合、または人工的に何らかの処理がされた場合をいいます。

では、これらの定義を述べてみますと、
天然宝石は真珠、琥珀、シェル等を除いてほとんどの物が無機質の鉱物からなっております。
この地球内部で自然に産出された宝石鉱物を、カットや研磨等の加工以外には人工的に手を加えていないもの・・・・これが天然宝石と呼ばれております。

これに対して合成宝石とは、天然宝石とまったく同じ化学成分を持つ材質を人工的に結晶育成して、鉱物学的、物理学的、化学的、光学的、上もまったく天然宝石に等しい性質を持った人工宝石の事をいいます。
商業的にこの合成宝石が流通したのは、フランスのベルヌイという人が1891年(明治20年)にルビーの合成に成功し、1904年(明治37年)ごろから一般に出回りましたが、当時の合成宝石はルーペや顕微鏡で拡大すると、すぐに判断がつくぐらい、安易に看破できましたが、現在では技術の進歩とともにその製造法も多種にわたり次第に看破が難しくなってきております。

次に模造宝石とはガラス、プラスチック、セルロイド等の材料を使って、天然宝石に似せた物のことをいいます。
また、昔よく出回った張り合わせ宝石もこの模倣宝石の部類に入ります。

宝石のニセ物と呼ばれるものに、今まで説明しました合成宝石、模造宝石のほかに類似石と呼ばれるものがありますが、この類似石とは、たとえば天然宝石のヒスイと天然宝石のクリソプレーズのように、まったく異なった天然宝石でありながら外観が見分けがつかない位よく似ているため天然ヒスイの類似石とされています。
このうえ、オーストラリアヒスイの名称で、市場に流れて消費者に混乱を与えております。
これに類似したものに、台湾ヒスイと呼ばれるネフライトや、シトリントパーズと呼ばれる黄色の水晶等があります。

最後に、最近よく見かける物に天然宝石の処理石があります。

この処理石とは天然の宝石になんらかの人工的な処理を施して、みかけを良くしたものをの事で、たとえばルビーの表面の欠けた部分をガラスで埋めた物、色の淡いサファイアの表面に青色の原因となる鉄やチタンを焼き付けて、色を良くしたもの、色の黄色いダイヤモンドに青色のコーティングをして色を良く見せかけた物、色の淡いヒスイに緑色の染料をしみ込ませた物等いろいろな物がありますが、このような物は後々研磨したり、熱にあたったりした場合、本来の姿に戻ることが予想されますので、厳しくチェックすべきだと考えられます。

以上のように、一口にニセ物と申しましても、いろいろな物があることが、御理解いただけたと思います。





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