合成ダイヤモンドの現状〜昨今の宝石事情〜

先ずは、合成ダイアモンドについて。国内の合成ダイアモンドの流通量は、宝飾品業界人が一般的に抱いている感覚よりずっと多く、かつサイズも大きなモのが現れているのが実情です。
アメリカでは、現在ブライダルダイアモンドで2ct upの場合、50%は合成ダイアモンドです。ネットで検索すれば、20ct upの合成ダイアモンドを見つけることすら難しくありません。
有名な合成ダイアモンドジュエリーのデビアス・ライトボックスも既に国内で購入可能でD~E、VVS1で$1500/ctです。
現時点で合成ダイアモンド取り扱いのブランドは、国内で少なくとも以下があります。
TAG Heuer、YON、PRMAL、AGIOIA 、ENEY、NECXT DIAMOND NEW YORK、SHINCA 、Terra、cofl by 4℃、SJX WKANAZAWA DIAMOND 、CITIZEN xC。

「国内で流通しているように思えない」という意見は、まだまだ根強いですが、特に二次流通品取り扱い業界には、大きな問題になって行くでしょう。
「レポートの添付がないダイアモンドは買い取らなければ、対応可能だ」との姿勢は、基本でしょうが、GIAレポートが添付されたダイアモンドが、実際にはそのGIAレポートが作成された天然ダイアモンドに似たサイズ、クラリティーのラボグロウンダイヤモンドであった事例が、既に多数報告されています。

「合成ダイアモンドには、その製造メーカーが合成ダイアモンドであることのレーザーマーキングがあるから判別可能だ」というのは、事実です。が、全ての合成ダイアモンドメーカーが、全ての合成ダイアモンドにレーザーマーキング処理をしているとは到底考えられません。メレであれば、尚更でしょう。

続きはまた次回お送りします。